《MUMEI》

千葉はクロを見た。


(どうですかクロさん?


未來は経験浅いけど…


クロさん以上の逸材ですよ?)


目でそう訴えられている…


千葉の顔を見てクロは気付いていた。


確かに…


こんなに高く飛べる人間をクロは見たことがなかった。


ブレイクダンスをやる者のジャンプ力という物は、それ程までに凄い…


未來は、クロにも、ヤマトにも、桜井、二ノ宮、どの選手にもない才能をもっていた…


しかし、


千葉がクロを見ながらディフェンスに戻っている時だった…


「リスタート来てるぞ!!」


「え!?」


まだ、ディフェンスに付かない千葉を抜き去る赤高。


千葉の穴を、


峰田が突破へ。


「カバーだ!!」


詰め寄るディフェンス。


「こっちです!!」


間を詰めたことにより、


またそこに穴があく。


その穴へ、椎名が飛び込む。


「いけー!!!!」


クロが叫ぶ。


その声に応えるかのように、


「ナイッシュー!!」


シュートが決まる。


1対1。


(油断した…)


「でかした椎名!!」


「峰田!!よく見てたぞ!!」


盛り上がる赤高。


「悪い。油断した。」


「気にすんな!!返すぞ!!」


「おぅ!!」

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