《MUMEI》
藤田君に一言
「ふじたくん、ちょっと……」

片付け途中に呼び出す。
怖い先輩みたいだ。
確かに、藤田の鞄は七生の形は似ていた……。

「はい。夜のことですよね?」

平然と言われた。

「しーっ、大きな声で言わないで……」

「大丈夫ですよ。勘違いしちゃったんですよね?
彼女と別れた後だったんでしょう、しょうがないですよ。」

「うん…………そう。」

あれ、コソコソしていた俺の方がおかしいのか?

「事故ですから、気にしてません。」

藤田は欲求不満の病人の幻覚と受け取ったみたいだ。
良かった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫