《MUMEI》

「仲直りした?」

乙矢の人差し指が頬を突いてくる。

「乙矢様のお陰でひゅ……突くの止めてくらひゃい……」

発音も危ぶまれる突き方をする。

「キモチいーよね?」

耳元で囁く。


「――――――――ッ!」


乙矢なんてことを……!



「……二郎の頬っぺた」

にやり

と笑われた。

「――――――も……もぉー もぉー!」

酷い、引っ掛けたな。
乙矢を何度も叩いてしまう。
顔が熱い。

すぐ、からかうんだから。

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