《MUMEI》
俺はいきり立った物の先をあいつの中に押し込んだ。
あいつはもがいた。苦しそうな声を上げた。唾の量が足りなかったのか。『蕾』が完全に密着しているのか。
先がめりこんで行く。亀頭がようやく入った。あいつは涙を流して喘いでいたが、俺を見ようとはしない。俺はあいつの左足も俺の肩に掛けた。あいつの臀部が持ち上げられ、肛門が俺の先を含んだまま上を向く。俺の額からの汗が顎からあいつの胸に落ちた。
俺は顔を近づけ、あいつの唇に口を付けた。あいつが震える声で脅すように言った。
「お前の舌を噛み切ってやる!」
俺は聞こえなかったかのように、あいつの口を口で封じ、首を振りながらむさぼり吸った。そして舌を入れていった。隠れている舌を探して触れた。甘い唾液の味が口に広がる。
あいつは目をつむり、応えようとはしない。
噛みついて来る様子もない。
信頼していた者から受ける苦痛と屈辱にただ耐えているのだ。
もう俺の罪は贖えない。
背徳の後悔をよそに、俺の征服への欲望は頂点に達した。
俺の一物はどうしようもないほど硬直していた。俺にとってはただ一つの、俺だけを受け入れてくれるあいつの交わりの入り口に今、垂直に突き刺さっている。俺は全体重を掛けて中に入っていった。
「あう!・・・く」
あいつは俺の背中に腕を回し爪を立て、悪夢が早く去るように自分から身を俺に寄せようとした。
俺の楔が根本まで突き刺さった。あいつの高く透明な叫びと共に、決して消えることのない傷が、俺の背中に血を流した鰓のように刻まれた。
嗚呼・・最愛の者にこれほどの苦しみを与えしは、我は悪魔か・・・因業か・・・
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