《MUMEI》

「武さん――…顔を上げて下さい……。」


ドラミが優しく肩を叩くと、武は徐に顔を上げた。



「一緒にジャイ子ちゃんを探しましょう…。」


「――…ドラミ…」


武の目から大粒の涙が溢れ落ちると――…


ドラミは優しい笑みを浮かべて頷いた…。



「…と…ぅ……あ…りが…ぅ!

…ありがとう…!!

…うっうっ…!」


武は、言葉にならない感謝を繰り返しながら、袖口で溢れる涙を拭った…。



――…武さんはキラに操られていない……。


――…ましてや、この人がキラである筈もない……。


ドラミはそう確信した。

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