《MUMEI》

「あ〜いけネ、おいら裏山に、リヤカー忘れてきた。」


「リヤカーって何?」

「知らないの?」
…ホッ、話題がそれた。


「知らないのが出てきたら、直ぐに辞書ひく。」


「ケチ、めんど〜な…。」
渋々、辞書をひく、いっくん。


そんな、いっくんを眺めながら、おに〜ちゃんは呟く。


これだから …知りたがりの頃…って扱いにくいの。


…片思いってどんなもの…なんて、おいら 狼狽えてしまうじゃないの。


隣に住んでる可愛い子6つ違いのおいらの妹

いっくんには、まだそんな事考えて、欲しくないんだけどな…。


これって、おいらのエゴかしらネ…?

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