《MUMEI》 不思議な少女カイトは、その日 街へ出掛けていた。 ピアの誕生日プレゼントを買う為に… 彼の肩には ラビが チョコンと乗っていた。 「ピア、何が喜ぶかな?」 街は 休日のせいで 大勢の人で 込み合っていた。 カイトは ふと 誰かの視線を感じた。 「……?」 振り向くと、一人の少女が 人混みの向こうから 見つめている。 …なんだろ?この感じ…懐かしいような〜暖かいような…? 少女は、カイトを誘うように、ゆっくりと 後ろに歩き出した。 カイトは 思わず、その不思議な少女の後を追っていた。 肩に乗っていた ラビは その少女から 危険な匂いを感じ取っていた。 「カイト〜止めて、追っちゃダメ!」 ラビの言葉は カイトを止める事は、出来なかった。 運命の歯車が 静かに 音を立てて 回り始めた。 前へ |次へ |
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