《MUMEI》
初めての仲間
狩月がYESを押したのを確認し満足げにOK〜とうなずき、
「よしっとこれから狩りだよね?一緒に行ってもいい?」
「えっと・・琴に聞いてみ・・」
バシン!!
突然頭を叩かれた。
「見つけた〜〜〜〜〜何処で油売ってたんだよ!」
見つけて走ってきたのか息が切れているがそんなことは気にせずビシっと狩月を指差し言い放つ。
「痛っ!何すんだよ!琴。」
「うるせっ!!その程度、問題ない。」
そう言いながらまた一発軽く殴る。
「あははは。」
「ん?誰だ?」
「初めまして〜想花でっす!迷子の狩月をお届けに参りました〜」
「迷子て・・・しょうがないじゃんか!!」
抗議する狩月を横目に見ながら想花に目を向けまじまじと見る。
「何?ひょっとして一目ぼれ?」
笑いながらそう言う想花を無視しながら
「・・・・魔法使い系の職業か?」
その反応にやや不満げな表情をしたもののすぐに笑顔に戻って、
「うわぁ・・スルーなんだ。」
「そう言えば自己紹介してね〜や・・マジックアーチャーの琴だよろしく。」
「よろしく!でさぁ〜これから狩りだよね?一緒に行っていい?」
「あぁ!魔法系のキャラの援護あったら楽だしな。」
こうしてPTは狩月、琴、想花の三人となった。
「狩り」それは、このロストグラウンドではもっとも一般的なお金を稼ぐための行為。
街の外や洞窟などに居るモンスターを狩って、その皮や牙を剥ぎ売り払ったり、自然界に存在する珍しい薬草などを集める事などなど・・広い意味で使われている言葉である。
「さ〜がんばるぞ〜!」
腕をぐるぐる回して準備万端とばかりに二人を見る想花。
「モンスターってどんなのが居るんだ?」
「それは見てのお楽しみだな。」
そう言うとまぁがんばれというかのように肩を叩く。
想花と琴はすぐに打ち解けた様子で会話をしている。
(やっぱ慣れてるんだな〜・・)
そんなことを考えているうちに街を出た。門の周りには見張り台がありモンスターの侵攻に備えているようだ。

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