《MUMEI》

◆◇◆

 彩貴が雪兎達の相手をしていたその頃、夜桜は狐叉、奏美と共にいた。

 入り組んだ道を右に折れ左に折れ、祇園の方へと向かう。

「すみません、わざわざ送って頂いて‥」

 歩きつつ苦笑混じりに奏美が夜桜と狐叉に向かい言った。

 一人と一匹は同じく苦笑し、気にするな、と同時に答えた。

「夜道を一人で歩くのは危険だ。私達がついていれば安心だろう?」

「はい、ありがとうございます」

 奏美は深々と頭を下げる。

「嬉しいです。とても」

 娘の表情には、朗らかな微笑が浮かんでいた。

◆◇◆

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