《MUMEI》

「わかったわ。」


ドラミは武に頷き、相手の女性を介抱しようと振り返った。


すると、ドラミの目に意外な人物の姿が飛び込んできた。



「――…しずかさん……!?」


地面に尻餅をついていたのは、先ほどまでスネオと一緒にいた筈のしずかだった。



「――…痛〜い…!」


しずかはどこかを打ったようで、痛そうに背中のあたりをさすっていたが、やがてスカートの中が丸見えになっていることに気づくと慌てて裾を正した。



「大丈夫ですか?」


ドラミが駆け寄ると、しずかは徐に顔を上げた…。

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