《MUMEI》

「聖ちゃん、上」
「――は、な、……
み……つ……」
上を見ればそこに、
学級委員長、

長沢貢。


扉の上にしゃがみながら無表情で俺達を見下ろしている。
「鼻水?」

バコッ!
「あ゛う゛ぅ゛」
「何が鼻水だ!もう日高のエロバカ!」
バカな頭に力いっぱいゲンコツを落とす。すると長沢はすとんと降りてきて
「ちぅううぅ…」
「ッツ!はぁ―――ん…っ、……―――ンッ……ダメ…―――はぁ」
朝からかわいがられた躰が慣れた吸い付き方に反応する。
くたぁと力が抜けたと同時に腰を抱かれ、前歯でコリコリと咬まれだすし、舌先が早く動いているしで


「ハァ、はぁ、ハァ、はぁー……」
ギュッときつく抱きしめられて、俺はくたくたに抱きつく。
「長沢…またもや俺の前で」
日高の震える声。長沢の胸に顔を埋めている俺に日高の表情は分からない。
「聖ちゃん、ちゃんと消毒したからね?もうすっかりキレイになった」
「うん…」
たくましい背中に腕を回す。

―――大好き…大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き…
「ハハッ!声に出てるぞ佐伯〜」
「―――日高…」
凄みの効いた、初めて聞くおっかない長沢の声…
「は、はい…」
「出てけ、―――


罰だ、――むこう一週間佐伯と口聞くの禁止令を発動する」

「――破ったら?」

「し け い」

日高はそそくさと去って行った。





「――んっ…チュク…
はぁ……」

屋上に連れ込まれてコンクリートに押し倒された。まだまだ残暑が厳しいからヒンヤリしてキモチがいい。

「授業…イイの?」
カチャカチャとベルトを外される音。熱った躰が更に熱くなってくる。
「――聖が一番だから」
「うん……」
嬉しくて俺から長沢を抱きしめた。長沢はまた乳首に吸いついてくる。
「ね…、次の時間測定だから…もう吸っちゃ…」
さすがに吸われたら小さな先がツンととがってくる。
「平気…、測定は制服のままするから」
「アッ!」
脇腹にピリッとした痛みを感じた。――キスマークつけられる時の…痛み…―――。

「ナニそれ…聞いてな…アアッ!」
濡れた舌が股間に絡まり、先をペロっと舐められた。

「聖ちゃんの裸、人に見せたくないから毎日毎日保健師に交渉してたんだ…、だから今回から制服のまま測定する事に変更になったんだ」


――すげ。

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