《MUMEI》

「騎馬で勝負……?!」

明石の口は大きく開いたままだ。

「そうさ、君はハンディキャップとして氷室様と参加すればいい。こっちは楠先生でも使うさ。」

吠え面かかしてやる!




「俺を巻き込むゲファーーーーーーッ!!」

足元に踞る楠先生は床に鮮血を撒き散らす。

「くーすーのーきー、床掃除してから帰れよ?」

氷室様は床を一度踏み鳴らす。
その音に楠先生は口から心臓でも出せるくらいにビクついた。

絶対、負かしてやる。
氷室様の前で情けない姿をさらけ出させて、僕の方が優れた隷だと気付かせてやるからな。

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