《MUMEI》 白い球体ラビは、カイトを抱き締めたまま、羽を広げ、森へ飛び立った。 森の奥の、小さな泉がある場所に降り立った。 ラビは、カイトを静かに 下に寝かせ、泉の水でハンカチを湿らせた。 ブォンオンォォン… 不意に後ろから、聞こえた音。 「な…何?」 振り向いた ラビの見たものは〜 横たわった、カイトの身体が、地面から 1m程、浮いていた。 その身体の周りを、白い、もやが浮いている。 ラビは 首を捻り、なんだろう?と眺めていた。 不思議と 邪悪な物は、感じなかった。 「ラ…ビ…さん?」 辺りを見渡すラビ。 「私は…ここです。」 ラビの近くに、スウーっと、寄って来た物。 先程の、白い球体〜。 ラビの 目の前で、みるみる 大きくなり、ある人型になった。 前へ |次へ |
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