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《MUMEI》 ◆◇◆ 穏やかな様子から、鈴音はすっかり落ち着いたようだった。 「──────」 「夜桜」 「狐叉‥？」 「鈴音は‥どうしている‥？」 「ああ‥眠ってしまったらしいな‥」 自分の中で、小さな寝息が聞こえる。 鈴音が眠っている間だけは、夜桜の瞳の色や髪の色が元に戻るようだった。 「彩貴はどうしているだろうな‥」 「様子を見て来るか」 「いや、あまり心配を掛けたくは無いから」 夜桜は答え、眩しげに月を見上げた。 ◆◇◆ 前へ |次へ |
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