《MUMEI》 四十夜 その御霊、天へ◆◇◆ この朝も、夜桜は鈴の音で目を覚ました。 「鈴音‥どうした」 しゃらん‥。 「‥‥‥‥‥‥‥」 夜桜は鈴音の涙の理由が気掛かりでならなかった。 早く彼女を楽にさせてやりたい。 その為に、自分に出来る事は何だろう。 (鈴音‥お前は誰かを捜しているのか‥?) 問い掛けたが、返事はない。 だがあの時、鈴音はどこかへ向かおうとしていた。 せめて、その理由が分かれば。 ◆◇◆ 前へ |次へ |
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