《MUMEI》 ゆっくりと体育館のドアを開ける。 中からはボールの音が聞こえる。 「ナイッシューです!!」 声が聞こえた。 「ナイッシューって言っても… キーパーが先生じゃなぁ…」 「しょうがないじゃないすか。 …キーパーいないんだし。」 村木の目に飛び込んで来たのは… 見たこともないスポーツ。 ハンドボールというスポーツがあるのは知っていたが、実際に見たことはなかった。 「あれ?村木じゃん!!見学来たの!?」 村木に気付くユキヒロ。 「誰すか?」 「俺のクラスの村木!!こいつマジ運動神経いいから誘ったのさ!!」 「へ〜、あっ!!自分椎名っす!!よろしくお願いします!!」 「いや… 見学に来た訳じゃないから…」 「いやいや嘘っしょ!?」 「…嘘じゃない。」 「見てけよ!!楽しいから!!」 「いや…俺…」 鍵を探しに来た。 そう言えず強引に見学させられる。 (まいったな… 鍵探したいのに… まぁ… 適当に見てから探すか…) 体育館の端に座り、 ハンドボールを見学。 不意にポケットに手を突っ込んだ。 (え…? 嘘だ… 絶対なかったはずなのに…) 探したはずのポケットの中に、鍵はあった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |