《MUMEI》 四十三夜 妖、姫の名の下に◆◇◆ 「夜桜、何処へ行く‥?」 「鬼門へ。お前も来るか」 その言葉に彩貴はぴんときた。 「百鬼夜行‥か」 夜桜は頷いた。 暫く振りだ。 「平安京を一回りしたら戻って来る」 そうか、とだけ彩貴は答えた。 夜桜はきょとんとする。 「行かないのか」 「気が向いたらな」 彩貴はそれとなく答えた。 夜桜は頷く。 「ああ、分かった。では‥行って来るから」 ◆◇◆ 前へ |次へ |
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