《MUMEI》

「手上がったぞ!!」


審判の手が上がる。


峰田のロング。


が、これはクロや椎名の望んだロングとは別物。


焦ったロングは、


「バシッ!!」


止められる。


「戻れ!!」


速攻は出せない。


「オッケー!!


時間ある。


ゆっくり1本だ。」


海南、セットプレーからの攻撃。


「サイド上がった!!」


右サイドが上がる。


ボールはセンターから右サイドへ。


そして千葉に渡る。


(またスカイか!?)


ディフェンスに迷いが生まれる。


「ロングだ!!」


千葉のロングシュート。


反応が遅れたがそれでも、シュートを阻止する為に前に出る峰田。


しかし、千葉のシュートモーションには、


(打つの早!!)


追い付けない。


「ナイッシュー!!」


ここに来ての連取を許す。


12対11。


後半開始10分。


点差は1点。


「クイックがヤバイな…」


「そうですね…


うちにはクイックモーションからロング打つやつがいない分、村木は合わせづらいでしょうね…」


「1点差…」


(まずい…)


「クロさん?」


「ん?」


「ロングシュートのこと伝えなくていいんですか?」


「…」


(ここでタイムアウト…


取るべきか…)


クロにも迷いが生まれる。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫