《MUMEI》 噂の人物俺が峠に着く前。 悠一達は峠を走っていた。 「あいつら気合い入ってるなぁ(笑)」 「なんか昨日、県外ナンバーのZXRに負けたらしいよ(笑)」 「マジ?…見たことあるバイク?」 「いや、ZXRは見たこと無いし、皆も知らないらしいよ」 「じゃあ、いきなり来た人に負けたって事?」 「そういう事になるよなぁ…」 「Aチームのあいつらが負けるって… 俺も勝負したかったなぁ…」 Aチームと言っても、この峠で速い人達から3段階にA、B、Cと、自然に呼ばれているだけだ。 朝から走っていた悠一達は、俺が来る10分程前に昼飯に出掛けていた様だ。 その為、俺は噂の人物になっており、峠に着くなりバトルを仕掛けられたのだ。 暫く休憩した俺は、空き缶入れにカンを放り込み、峠に戻った。 前へ |次へ |
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