《MUMEI》 苦労一本目の下りは目一杯攻めた。 やはり、着いて来れないようだ。 あいつらが着いて来れる位にペースを落としてライン取りを見せる。 S字の進入ライン、ヘアピンのクリップ位置、コーナーのつなぎのライン、立ち上がりのライン、それらを強調しながら3往復走った。 それから徐々にペースを上げながら10往復ほど走った。 (そろそろ限界か… 手が痺れてきたし) 俺はペースを上げて全開走行に切り替えた。 あいつらが離れていく。 そのまま引き離して、逃げるように峠を下った。 (やっぱりバレないようにするのは苦労するなぁ…) さっきの自販機にたどり着き、バイクを止めた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |