《MUMEI》 後悔さすがに1時間も走ると、汗だくになる。 冷たいポカリで喉を潤した。 (あぁ〜生き返る! しかし暑いなぁ…) 時計を見ると4時が近かった。 (一番暑い時間帯やなぁ…) タバコを吸いながら、(さて、どうしょう、今回は実家に来てるからなぁ… そろそろかえるか) 峠の梺を通り過ぎ、実家に向かった。 (今日も楽しかったな(笑) 次に会うのが楽しみだ。 きっと速くなってるに違いない) その日は実家に戻り、家族と過ごした。 明日からは、また仕事だ。 実家から向かう俺は、朝5時には出発しなければならない。 早めに寝ようとするが、また、なかなか寝付けない。 (もし、離婚していなければ… あいつと一緒に峠やツーリングに行けたのになぁ…) 離婚した事を一番後悔した瞬間でもあった。 休みの日は、来れる限りこの峠に通ってみようか。 あいつは気付いてないが、あいつと走るのが楽しい。 出来る事なら、正体を明かした上で一緒に走りたいが、元、妻との約束、そして、あいつの気持ちも考えると、そうもいかない。 (あいつと走れるなら、今のままでもいい。 それで十分だ) そう思い、眠りについた。 前へ |次へ |
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