《MUMEI》 伝エル方法「な…何がですか?」 「とぼけなくてもわかるだろう。このまま光岳高校に通って良いし、芸能活動も続けて良いとの決定だ」 「本当ですか?あ、ありがとうございます!!」 校長先生も微笑んでくれた。 「……それで、生徒達にはどうやって伝えるつもりかな」 「ん――…。考えたことありませんでした」 「まぁ好きにしなさい。期待しておこう」 「校長先生っやめてください!変なプレッシャーかかるじゃないですか!」 授業は大丈夫だと言われていたので、その時間は校長先生とゆっくり話しをした。 本当に、いい先生に出会えたなと思う。 早速有理に話したら。 「みんなにどうやって伝えるか?普通に言えばいいだろ!」 「せっかく隠してきたのに、『あ、オレが春日有希だから』とかおもしろくないじゃん。何のために有理に相談したんだよ」 「じゃあ流理はどうしたい訳?」 「思い付かないから相談してんのに……」 「もう学校でコンサートでも開けば」 「きっつい冗談。もっと真剣に考えてよ。仮にも元春日有希だろ?」 「……ったくオレばっか意見言わせてるくせに文句だけは一人前だよな。それならクラスの誰かか学校に、CMとかドラマの撮影で休むって言えばいいじゃん」 「おっそれいいかも。次の仕事は―……」 ケータイを取り出してスケジュールを確認する。動きが止まったオレに、有理が不思議そうに名前を呼ぶ。 「流理?」 「忘れてた――…」 「何の仕事だよ」 「写真集の撮影でグアム」 「冗談きっついな」 前へ |次へ |
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