《MUMEI》
レベルUP
二人の言葉に気を良くしたのか強気な発言を。
「この調子でがんがん行くぜ。」
「あいさ〜狩っちゃん。」
きっちりノリに付き合う想花。
やはり経験者が一緒にいると楽なようでかなりのペースで6〜7匹は倒しただろうか。戦い方もある程度様になってきた頃、
〔狩月のレベルが上がった。1→2〕
と、お知らせが入った。
「ふぃ〜やっとレベル上がった!でもさ・・レベルって何か関係あるのか?ゲームならまだしも・・現実なワケだし・・」
と疑問を口にする。エデンではレベルなんてものはゲームの中でしか存在していない。当然ステータスといった数値化されたものも無い。
「目安みたいなものだよ。だから筋トレとかしたら、上がるし体調によっても変化する。・・HPとかは傷の具合を表す。0になったから即戦闘不能になるわけじゃないけど・・危険なのは解るだろ?あんまりアテにはならないけど・・無いよりはずっといいから。エデンじゃ意味が無いだろ?仮にあったとしてもせいぜい喧嘩程度の役にしか立たないだろうしな。」
それだけのことだ。と説明し木陰へと座り込む。それに納得したように頷く狩月。確かにエデンではそんな数値は意味が無い。肉体労働は機械が行うので住む者たちは働かず競うものといえば、もっぱらゲームの腕前や習い事である。
「じゃぁBPとかSPってのはなんだ?」
「それか・・えっとだな、この世界、って言っても他の世界でもだけどな。大気中の魔力って言えばいいのか?その辺による強化がBPに当てはまるわけだ。SPは大気中の魔力に対して払う代金みたいなのでな。それによって炎を出したり・・まぁその力を貸してもらうわけだ。」
説明苦手なんだよなぁ〜と苦笑を浮かべる。ふ〜んとなんとなく理解したのか頷く狩月。
そこにてってってと寄っていきいきなりチョップを放つ想花。どうやら二人で話し込んでいるので暇だったようだ。
「おめでと〜ようやく2だね。」
「いきなりチョップってなんか悪いことでもした!?」
ちぱちぱと拍手している想花に聞き返すがまぁまぁと笑ってごまかされた。
「まぁ俺には遠く及ばないわけだがな、はっはっは。」
そこにさりげなく自慢する琴。
「うわぁむかつく!!」

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