《MUMEI》 滝は緊張のあまり、手に汗が滲み出る。 「私は…もう生きていけない…母さんを頼んだぞ…」 そして、父、貴明は息を引き取り死んだ。 その後、告別式をし、全て済んだ後、滝に異変が起きた。 「へ…」 父から引き継いだ力が体外へ漏れている。 「そんな馬鹿な!俺にはまだ負担が掛かり過ぎるのか!?」 忌引きが終わり、学校に行く。学校に事件が起きた。 「先生!担任の先生はどこだ!」 事件が起きたのは滝のクラスだった。 「どうした!みんな!」 事件の元は滝だった。能力に体が負けていて、自分でコントロールが出来ていない。 「うわぁああ!!」 滝は髪を振り回し、周辺にある机や椅子、ガラスの窓を割り、殴り自身を崩壊している。 「やめろ!滝!お前が暴れたら…父さんが信頼して預けた力は台無しになってしまうだろうが!!」 智嬉は止めに入った。 さすがに肝が冷えたようだ… 「智嬉…」 「おぉ!智嬉の一言で止まったぞ!」 俊彦は意外な結末に驚いた。 「智嬉…俺…」 「事情は後で聞く。今は片付けだ」 無惨な教室となった後、片付けするのはクラス全員で行った。 「ったく…智嬉がいなかったらどうしていた事か」 俊彦は半ば呆れ半分だ。 「滝!大丈夫?」 滝と智嬉の幼なじみで浅波理恵華が教室に入ってくる。ちなみにクラスはB組。 「智嬉…何があったの?」「実は、滝の能力が爆発したんだ」 「なんですって!?」 理恵華は凄く驚いた。 滝の机を見ると、そこにはいなかった。多分職員室だろう。 「可哀想に…無理して学校に行くからよ…」 「単位が減るのが嫌だからって毎日行ってるんだから偉いじゃないか」 一方、滝は…例のごとく担任の先生から説教を喰らっていた。 「何をやっている!」 「ごめんなさい…光一先生…」 「本当に、心配ばかりかけさせて!次やったら特別クラスを立ててやる!」 特別クラスとは…少人数制で行うクラス。 「でも、一人だけなんて嫌です!」 「そうだなぁ…智嬉と理恵華さんを連れてもいいぞ」 滝は、もう爆発しまいと心に誓った。 前へ |次へ |
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