《MUMEI》

「あれ〜?


今日もクロ休み?」


「最初っからこんなに飛ばして休んで大丈夫なの?


あたしたち今年卒業だよ?」


「てか学生生活も終わるんだから休まないでほしいなぁ〜。


寂しいじゃん!!」


「恭介何か知らないの?」


「あ〜、たぶんクロは…」


4月14日。


市民体高校生の部。


最終日。


市民体会場。


県営体育館。


「それでは、秀皇大附属高校対海南高校。


試合を始めます。」


「お願いします!!」


(…順当に行けば秀皇だけど、僕としては海南に勝ってほしいな…)


学校をサボって、試合を見に来ていた。


今日は準決勝と決勝。


これから僕たちが倒さなければならない相手を見たかった。


「…クロさん?」


「お前ら何で…?」


振り替えると、


皆いた。


ユキヒロ、峰田、沖、関谷、日高、村木、椎名、千秋。


「お前ら学校は…?」


「クロさんこそ!!」


こいつらも…


僕と同じ気持ちなのかな。

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