《MUMEI》
アッタマくる
…ふん、バカにして…あたしが、可愛いって?


可愛いなんて、自分で思ったら ろくな事ないって、前に経験済みョ!!


まったく!試験は近いし〜。


☆…☆…☆…☆…☆…

「ね〜いっくん、アカンベ〜も 可愛いョ。」


帰り道、ディビーが 話かけてくる。


「いっくん、映画見ない?」


知らん顔のいっくん。

「ん?」
…おにーちゃんだ…


「あれ?いっくん」


「おにーちゃん、何 その人たち。」


「大学の友達、マコとキヨコ。」


「へえ 小林くんの妹さん?」

「あら、鉄に妹なんていたっけ?」


「いや、隣の子なんだ。」


…『鉄』だって!?


「ふ〜ん、可愛いのネ 中学生?」


「あはは…可愛いってョ、いっくん 良かったなあ」

「そんな事 言われたの、初めてだろ。」


カチン!
「ちょっと!デーベー、言ってやんな!あんた あたしの事、可愛いって言ったよね!」

「うん、でも…あの…ディビーです。」


「そんな事 どーだっていいョ、映画見にいこ〜ダービー。」


「嬉しいんだけど、あの…ディビーです。」

頭くる事ばっかし!!

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