《MUMEI》 市民体社会人の部。 第一試合。 海南クラブ対城南クラブ。 結果の見えたこの試合。 しかし、城南クラブ八嶋がクロの名前を叫んだことにより、 会場の注目は一気に高まった。 「黒田小太郎?」 「確か去年の…」 「そうだ!! 3部リーグベストセブンの黒田小太郎!!」 ベストセブン。 センター。 左45。 右45。 左サイド。 右サイド。 ポスト。 キーパー。 7つのポジションに分けられるハンドボール。 各ポジションの最も優秀な選手に贈られるタイトル。 それがベストセブン。 海南クラブからは、 黒田小太郎。 水川恭介の2名がこのタイトルを取った。 「どんなプレーするんだ?」 会場が海南に注目する。 「あ〜ああ。注目されてるよ。」 「いいじゃん。下手に気にしてプレーする必要ないし。」 「…ま、それもそうか。」 試合開始5分前。 「クロ〜!!恭介〜!!頑張れ〜!!」 応援が聞こえる。 「あれ?何で皆いんの?」 クラスメートが応援に来てる。 「あぁ、俺が教えたから。」 「…ふ〜ん。」 (ますます下手なプレーはできないな。) 前へ |次へ |
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