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《MUMEI》 城南ボール。 ｢1本取ろう!!｣ (無理だね。) ｢くそ!!｣ (スコアラーがサイドなんてチームに… 僕たちが負けるわけない。 だいいちそのスコアラーは、 僕が抑えてる。) 八嶋に牽制をかけるクロ。 最初のパスカットの印象が強く… パスが出せない。 (黒田小太郎…!! 舐めんなよ!!) ｢クロ〜!!頑張れ〜!!｣ 観客席から応援が聞こえる。 その応援に、手を振るクロ。 (こいつ…!! ふざけやがって…!!) クロが手を振る。 その隙に、クロのマークを振り払い、クロの後ろへ。 (ノーマークだ!! 俺に回せ!!) 八嶋の突破を見ていた右45は、 タイミングを合わせバウンドパス。 しかし、 ｢バシｯ!!｣ ｢な…!?｣ そのパスをカットするクロ。 ｢翔太!!｣ ランパスから、 翔太が得点を決める。 2対0。 (何で…!?) ｢ノーマークになったとでも思った？｣ 笑いながらクロが八嶋を挑発。 クロは… スタミナ、スピードが優れている選手。 速攻に適している選手だ。 それに加え… 磨き続けたバス。 もともとそのセンスがあったのか？ 人の目を欺き、 視野も広い。 そのパスで鍛えた能力から… あえて隙を作り、八嶋をフリーにした。 そうすればパスは八嶋へ行く。 隙を作っても自分の視野の広さならば反応できる。 クロのシナリオ通りに、 試合は進んだ。 さらに今のプレーは、 もう1つ目的があった。 (これでいいんだろ恭介？) (でかしたクロ!!) 前へ |次へ |
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