《MUMEI》 (凄い… 小太郎… どんどん上手くなる…) 海南クラブ対城南クラブ。 その試合の応援に来ていたのはクラスメートだけではなかった。 (やっぱカッコいいなぁ…) 藤田美紀。 クロのプレーを見るのは高校生の時以来だった。 久々に見るクロのプレーは、高校の頃と根本は変わらずとも、 明らかにレベルが上がっていた。 … 「クロ〜!!恭介〜!!カッコ良かったぞ〜!!」 観客席からクラスメートの声が聞こえる。 「カッコ良かったって… 過去形かよ。 まだ、試合終わってね〜し、この試合勝てば午後にもう1試合あんのに。」 「今はハーフタイムだからしょうがないじゃん。」 「休んでる時の俺もカッコいいだろ。」 「恭介… 僕の自分大好き病に影響されてるね。」 「感染したんかな?」 「かもね。」 余裕を見せるクロと恭介。 ここまでの展開はこの2人のおかげといってもいい。 翔太は… おとなしかった。 (あ〜、 楽だ… クロさんと恭介が頑張ってくれるから楽。 てか向こうが点取らないと司令塔としての役割が出来ないからな。) 「ピー!!」 後半戦が始まる。 前へ |次へ |
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