《MUMEI》
招待状
「いらっしやいませ」

ピアの元気な声が、店内に響く。


全身 黒づくめの男は、ツカツカと ピアに 歩み寄る。


「静かにしろ!」


男の手には、銃が 握られていた。その銃口は ピアの 胸に突きつけられた。


「!!」
ジャンニは ピアに 近づこうとしたが、


「おっと、旦那さん、動くなよ。俺は 気が短いんだ。二人とも、大人しく、車に乗るんだよ。」


「何者だ、お前たち。」


「カイトくんの 知り合いだよ。パーティーに招待しに 来たんだよ。」


「カイトの…?!」
二人は 顔を見合わせた。


パン工房「ホルン」のドアに 招待状が 貼られて行った。


二人を乗せた車は 静かに 走り去った。

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