《MUMEI》

海南ボール。


クロは、


ベンチにいた。


もう勝ちは決まった。


そう考えた海南クラブは、


午後からの試合に備え、クロを温存。


「1本行きましょ〜!!」


翔太はそのままコートに立っていた。


(黒田小太郎…


ベンチかよ…)


(不和さん。お願いします。)


翔太の指示から、


ポストがサイドへ切る。


ボールはポストからサイドへ。


サイドが上がる。


サイドはセンター翔太へパス。


そのままポストに行くサイド。


サイドへ切っていたポストが再び上がる。


翔太からポストへパス。


ポストは45にパス。


そして45がシュート。


(何だこのプレー!?)


「ナイッシュー!!」


29対0。


速攻だけでなく、セットプレーからの展開も優れている海南クラブ。


レベルの違いを見せつける。


(…俺たちじゃ通用しない。)


気持ちの切れた城南は、


海南クラブの相手ではなかった。


最終スコア


47対3。


圧倒的な力を見せつけた海南クラブ。


「何で俺はあいつに勝てないんだ!!」


嘆く八嶋。


その八嶋へ近寄るクロ。


「これが、


ワンマンチームの限界。


どんなに上手い奴がチームにいたって、


1人じゃ勝てないんだよ。」


そう言い残すとクロは、


コートを後にした。

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