《MUMEI》

「もう、しないよ。これきりだし……だから、」

哀願する是清をベッドに放り込んで腹に乗る。


「言い訳とか要らないから、証拠見せろよ。」

衣服を剥いでいくと首以外にも痕跡があり苛々して、一発、殴りたくなる。

一番腹が立ったのは、右の内股の噛み痕だ。
右脚を肩に担いで凝視する。生々しい赤みだ、今日付けられたものらしい。


「……チッ」

舌打ちが出てしまう。


「――――――アッ、」

歯型に沿って嘗めてやると淫猥に唏く。

付け根から割れ目まで、舌で辿って行く。

数時間前の情事が忘れられないのか中が疼くようで括葯筋が痙攣している。
舌で表面が潤んだだけで先走りを洩らした。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫