《MUMEI》 噛み合わない会話〜歩視点〜 も〜海遅いし!! まだかな―――?? 校門の前でキョロキョロしていると 猛ダッシュでこちらに向かってくる青年が目に入る。 「あっ海〜〜〜!もうおそグフッ・・・」 青年――海は、俺の姿を見つけるなり俺に向かって思いっ切り携帯を投げつけて来た。 それが見事にお腹に命中し、俺の言葉は遮られた。 いってぇ〜〜〜! 腹部を押さえながら涙目で海を見つめると海のマシンガントークが始まった。 「お前もっと他人のこと考えろよ!! いつもいつも思いつきで行動しやがって・・・それに付き合わされる他人の身にもなってみろよ! もっと頭つかえ!頭!!」 め・・・珍しい〜!! 海のマシンガントーク!初めて聞いたかも!! それにしても聞き捨てならない・・・!! 「俺だって頭使ってるよ!! 今日だってすっげ―頭使ったんだからな! それに他人って何だよ!他人って!!冷たい奴だな〜!!」 俺の必死の訴えに海はわざとらしくため息をついた。 「はぁ・・・。 もういいよ・・・・・。で栄実がどうしたって?」 何だよ!自分から言い出したくせに!! ってそんなことに構ってる暇はなかったんだ! 「栄実の家教えて!」 「だから何で?」 海は眉間にしわをよせ首を傾げる。 「だから栄実を学校に連れていかなきゃいけないんだってば!!」 「だから何で!?」 何かさっきから海は、同じ事しか言ってない気がする・・・。 前へ |次へ |
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