《MUMEI》

 

「 ン゙……ゥ  乙矢ぁ………… もう……ッ 」

穿孔しながら揺さ振ると爪先は布団を掻き、腰を浮かせる。
締まり切らない口の端から唾液を漏らし名前を呼ばれた。


是清のその情欲を掻き立てる態度に『徳和』もやられたのだと思うと怒りが治まらない。





「それで何人の男を誑かして咥え込んだ?!」



「も……してな……  乙矢だけっ………… ア 」

押し挿れ、引き返し、擦れる緊張に互いの言葉を半分も理解出来て無い。









「……でんわ、しろよ」


リダイアルで徳和であるだろう番号にかけた。


勿論、俺達自体は躯が繋がったままである。
自分でも驚かされる行動力だった。

向こうに繋げかけた音を確認し、是清に携帯を充てた。
その一連の動作により、互いの部位が密接し、是清の内股が引き攣れる。


「………………ッ!」

携帯を近付けられて是清は喉元まで噴き出しそうな喘ぎを堪え切った。

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