《MUMEI》

北農ボール。


「サイドオッケー!!」


「45オッケー!!」


声を出す海南クラブ。


「悪いけど、慎也は止められないよ。」


榎本がクロに話す。


「サイドオッケー!!」


「慎也はベストセブンだよ?


1部のベストセブンってことは社会人リーグ1番の右45ってことだよ?


補欠くんには厳しいんじゃないかな?」


「…ごちゃごちゃうるさいですね。


さっきから。


僕はあんたとおしゃべりする為にコートに立ってるわけじゃないんすよ。」


(…このガキ。)


「慎也!!」


榎本が叫ぶ。


榎本の言葉通り、


1対1を仕掛ける松尾。


(わざわざ誰が来るか教えてくれるなんて随分親切だな。)


ヤマトが、


前に出る。


強引に仕掛ける松尾。


ヤマトは、


あえてファールをもらわなかった。


舐められたくなかったからだ。


ヤマトは、松尾の腕を掴み、


動きを封じる。


「く…!!」


パスを回したい松尾。


しかし、クロが榎本を抑えている為、


パスが出せない。


迷った松尾は、


このまま審判の笛が鳴るのを待った。


後ろから、


「バシッ!!」


翔太が回り混んでいるとも知らずに。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫