《MUMEI》

勳羅は屋根有りの車に乗せられ、ある場所に向かっていた。


勳羅は何も変わらない、歩道の先にある花壇を見ていた。


不思議なことに歩道には誰一人歩いていなかった。


「沢折様、あちらに見えるのが協会でございます。」


運転している若い男が、片手で前方を差しながら言った。


勳羅は前方に視点を変え見てみた。


そこには普通の協会より5倍は大きい白い協会が見えた。

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