《MUMEI》

「ハハハ…どうだ」
「いや、全然驚かねぇし」「今の“なんだって!?”はなんだったんだよ…」
「流せ流せ」
「このアマ…!火炙りにしてくれるわ!」

そして、二人の力はぶつかった。

もの凄い衝撃破となり、町中も被害が及んだ。

「ハァ…ハァ…タクヤ!」
純は炎の中に、黒い影を見つけた。

「タクヤ!」
「…この勝負お前の勝ちだ…。これからも、お前の力がこれほど強力であれば、街は救えるであろう…」

タクヤは自分の能力の使い方を誤り、自殺した。

(…タクヤ…)

翌日。

「純!なんだここは」
「タクヤの墓さ」
「ライバルなのに?」
「中学の頃からのダチだったからな…花も添えてやらんと、可哀想だろう?なぁタクヤ」

純と健人は、3日後、墓参りに出かけていた。

「海が…綺麗だな」
「タクヤもきっと見ているさ」
「能力者の教習所とかあればいいのにな」
この発言を元に、純は医者になる決意をしたらしい。

「親父!」
純は家に帰り、父親と何か話しをしていた。
「なんだ…?」
「確か、医者だったよな!」
「何を今更…」

「俺を…医者にさせてくれ」
純はテーブル越しに顔を下げ、手を強く握った。

「暴走族の足を洗ってか?」
「はい…」
どうせ反対される。今まで暴走族家業だった純が、今度は医者になるなんて。
しかし、父の顔は笑っていた。

「やる気があるなら大歓迎だ。私はいつか息子に継がせようとしていた」
「本当か!?」
しかし、すぐに怒りの表情を見せる。

「お前が飽きないかどうか心配なんだ…」

「いいです、俺、やります!」

(なんで敬語なんだ…)
「まぁいい…。“荒井病院”でいいな?」
父はいくつもの病院を巡っている。人出不足なら尚更だ。

「…是非」

そして、その1年後、滝が入院して会う事になる。


「夢山…滝」
「荒井……先生」

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