《MUMEI》 試合は進んだ。 ヤマトや翔太、ポスト不和、もちろんクロも得点を重ねた。 恭介もシュートを止め、残り5分… スコアは12対16まで広がっていた。 (嘘だ… 俺はベストセブンの榎本だぞ? 松尾だってベストセブンだ。 それが… 何で今年2部に上がったばかりのチームにやられるんだ!?) 榎本は格下のチームに負ける… その事実を飲み込めずにいた。 (榎本さん… あんたが凄いのはわかるよ。 速攻のセンス、サイドシュートは見たことないシュートで恭介も苦戦してた。 1部でベストセブンってのも納得できる。 けどさ? ハンドボールは肩書きでやるもんじゃないだろ? 去年の栄光を引きずりすぎなんだよ。 さっきあんたはこう言った。 『慎也がなんとかしてくれる。』 パートナーを信じきってるいい言葉だね。 でも、あんたがパートナーを助けることは考えないの? 個人技に頼りすぎたのがあんたの敗因。 僕とヤマは、 お互いの力を引き出し合ってる。 それが本当のパートナーだろ?) 「ナイッシュー!!」 ヤマトがロングシュートを決める。 「ピー!!」 試合終了の笛が鳴る。 スコアは、 12対19。 海南クラブ、 「やった〜!!」 「クロ〜!!」 「ヤマ〜!!」 「クロさ〜ん!!」 「クロ、ヤマト、翔太〜!!」 決勝進出。 喜びを表し騒いでいたのは… もちろんあの4人。 前へ |次へ |
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