《MUMEI》
忘れ物
近所さんの対応の仕方なども、教えてもらったので、だいぶ気楽になった反面、救急車と聞くと、恐ろしさも増えた。


年が明けた。

新学期だ。

時間は9時回っていた、いや、10時くらいだった。

買い物に行こうと、坂を車で走ってたら、駿くんが、珍しく、制服で走っていた。
(こんな時間に?制服?)
「どうしたの?学校始まってるよね?」

「高校に受験申し込み行くんだけど、受験票忘れて、取りにきたんだ、まだ、みんな、学校で待ってくれてっから」
「乗りなさい、送るわ」
「うん」
あわてているので、私は乗せて学校まで乗せた。

高校受ける人全員で、時間厳守で行かなければならないといっていた。

間に合った。

ちょうど、門を皆、それぞれの高校に向かう所だった。
「がんばるのよ!」
「やだなあ、まだ受験じゃないよ」

そう、言って、車を降りて、仲間の中に紛れて行った。

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