《MUMEI》
美脚鑑定
「なるほど〜 可愛い系にしたのか。でも、男の生足はきつくないか?」


「祐也は特別なんです」


津田さんの言葉に、俊彦さんは俺に近付き、足をまじまじと見つめた。


「…白いし、細いね。…?」


グイッ


「な、なんですか?」


俊彦さんが突然かがんで俺のハイソックスを下ろした。


「ちょっと脱いでみて」


「はぁ」


言われた通りにハイソックスを脱いだ。


「…やっぱり、無いなあ…」


(しまった)


俊彦さんが無いと言っていれのが俺の毛の事だと気付いた。


「祐也はツルツルなんです」

「女みたいですよね」

「美脚ですよね」

「まぁ、津田さんには適わないけど」


俺の足を間近で見ている同級生達(津田さん・守・真司・拓磨)が、次々に口を開いた。


「まぁ、蝶子には適わないけどイイ線いってるよ。
これなら、出しても大丈夫」


「良かったわね、田中君。俊彦さんのお墨付きもらえて」


(嬉しくない)


男が普通、美脚と言われて…


『可愛い足だね、祐也』


(嬉しい、かも…)


普通ではない俺は、思い直して弛む口元を押さえた。

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