《MUMEI》

 
今、わがBARの店内にはサンタクロースがいる。

いや、正確にはサンタクロース達と言うべきだろう。
みんな販売促進や何やらでお馴染みの赤いコスチュームを纏ったアルバイト達なのだ。

この時期になると、こうしてサンタの格好のままでBARに訪れるお客様もけして珍しいものではない。



12月23日…



12年前の今日。
あの不思議な出来事があった時も今みたいに店内には何人かのサンタがいたのだった。

そこにもう一人、サンタ格好をした老人がBARのドアベルを鳴らせながら入って来たんだ…。



カランコロン♪



「いらっしゃいませ。
あいにくカウンターしか空いておりませんが、よろしければこちらにどうぞ」

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