《MUMEI》

         :
         :

『…これは、あくまで推測ですけど…

…実は、のび太さんは将来……しずかさんと結婚するはずだったんです…。』


『…ほぅ…………』


ニアは、ルービックキューブを操る手を休めてドラミの話に聞き入った。


『…しずかさんは、皆のアイドル的な存在で、誰からも愛されていました。

もしも……この中の誰かが、のび太さんの未来図を耳にして、それを妬んだとしたら――…?』


ドラミの視線は、ホワイトボードに書かれた5人の子供のうち、3人の男児の名を巡るように漂った。


『――…確かに……それは子供の視点に立って考えると、十分のび太くんの殺害の動機になり得る理由ですね……。』


ニアは大きく頷いた…。



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