《MUMEI》

中に入るとさっき声かけてくれた白衣のおばさんと、もう一人白衣のおじさんがいた。



看護師風の服装の人はいない、夫婦で経営?受付けはパートのおばちゃん??



「そのベッドに座ってね」




おばさんはにっこり微笑みながら俺をベッドに促す。




「妊娠しちゃったかもしれないんだ?」
俺はコクリと頷く。


優しく問いかけられ、背中擦られて何だかふわふわ気持ちがいい。



紹介された、おじさんは小児科と産婦人科のお医者さん。



おばさんは助産婦だって。



「不安だったわね、でももう安心して?ね?」




「は、はひ…グズッ…」
お医者さんはにこやかに俺にそっとティッシュを差し出した。



ずびっと鼻水をだして涙も拭く。
うん、良いところに連れて来て貰えた。
持つべきものは友達だ。

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