《MUMEI》
見えざる力
携帯電話の画面には『通話中』の文字が表示されている。


地下室に居るにも関わらず、それは微弱な電波を捕らえ続け、誰かと通話状態を保ったままだった。



「この電話……繋がってるわ………。」



ドラミがゆっくりと耳を近づけると――…



…プッ……ツー…ツー…ツー…ツー…


…突然、通話は途切れた…。



それは、この地下室で起こった出来事の一部始終を何者かが聴いていたことを意味していた。

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