《MUMEI》
ワタシについて
最近寒くなって来たってみんな言ってるのがばかみたい。寒いよそりゃ。12月だよ。そんでもって、夏がくりゃ暑くなったね。春がくりゃ暖かくなったね。
毎年言われてる意味のないコトバ。でも今日は本当に寒かった。
学校帰りマチコと駅チカのモールへマチコの彼に送るプレゼント選びに付き合う事になってた。
6時ちょっと過ぎたときマチコからメールきて部活の都合で1時間遅れるとのことだった。マチコが時間通りに来た試しがない。
またかとため息まじりに携帯をポケットにしまったときちょうど「おねがいします」とティッシュ配りのお兄さんがよってきた。
べつにティッシュ欲しくないワタシは「あ…」と少しちゅうちょした。お兄さんは「これで最後の一個なんだよ。もらってくださいょ」と言い出した。「あ、じゃあ、はい」ワタシは手を出した。
「あー予定より早く終わったよ。ありがとね。ねえ、お姉さん何してるの?これからどっかいかない?」
「えっ?」ワタシは聞き間違えたのかと思い、よくお兄さんの顔をのぞいて見るといかにもバンドでもしているかのような茶髪に鼻ピ―をしてるような男だった。どちらかというと地味なワタシに、はじめはふざけてるのかと思ったけど、彼は携帯でどこかにティッシュ配りが終わった報告をしながら少し離れてやはりティッシュ配りしてる女の子に空の段ボールを渡してワタシに「じゃ行こっか」と本気だ。
ワタシはまだ答えていないのに肩を軽く抱いて歩き出した。ワタシは残されたティッシュ配りの女の子を肩越しに覗くと特に気にしてない様子みたいだ。
「今日は寒いねなんてありふれた事いうのなんかむかつかね?こんぐらい余裕だよな?」突然言い出したお兄さんだったけどワタシがさっき思ってたこととはおなじだ。
マチコとの約束はもう構わない。きょうはパスにしてもらおう。実際は充分寒いけど、お兄さんがこれぐらいの寒さなんてまだまだって同じ事考えてるだけどもしかしておなじ東北地方出身なのかな〜なんてかんがえながらお兄さんについて行くことにしてしまった。



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