《MUMEI》 昼休みが終わり授業だ。 なんか… やけに久々に感じる。 まぁ… 事実久々なんだけど。 「クロ〜。」 後ろに呼ばれる。 「ん〜?」 「新聞見たよ〜!!」 …は? 「あっ… そう。 僕もテレビ欄は毎日見るよ。」 「…いやいや!! 昨日の試合のこと載ってたよ!! 見てないの?」 昨日の試合? マジ? たかが市民体だぞ? 「マジ? 帰ったら見てみる。」 「あ、あたし持って来たよ!!」 「なの!? 見せて見せて!!」 「え!?今!?」 「うん。」 「今授業中だよ?」 笑いながら言われた。 「いいんじゃない? ど〜せ僕聞いてないし、 恭介なんてゲームしてんじゃん。」 「…あ、ホントだ。 ゲームしてる時の顔になってる。」 恭介は隠しながらゲームやってる… バレバレだけど。 顔がめっちゃ集中してる顔だ。 ハンドの時とどっちが真剣かな… う〜ん… 甲乙付けがたいな… あ!! 新聞新聞… 「ちょうだい。」 「あげないよ。 貸すだけ〜。」 …いいから早くよこせよ。 そういう意味じゃないことくらいわかるっしょ。 「はい。」 前へ |次へ |
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