《MUMEI》

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 その日以来、神夜はめっきり外に出なくなった。

 日暮らし竹千代と御簾の内に籠り、浅葱以外の者は決して近付かせようとしなかった。

 竹千代は邸へ出掛けて行き、巫女姫に十五夜の夜だけ神夜の代わりに御簾の内で待機していて欲しいと伝えた。

 そのような事があり、一部の女房達の間では二人が密事(みそかごと)を働いているのではという噂が流れていたのである。

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