《MUMEI》
まさか…な。
「はあ〜〜」
俺は、カイルん家のソファーで、グッタリしていた。


…疲れた、今日1日だけで、これかよ。先が思いやられる…


いつの間にか、俺は寝ていたんだろうな…。夢を見ていた。


フワフワと身体が、浮いてる。暖かい物が身体を包む。俺は…俺は…ん?なん…だ?…


凛…覚醒……身体の上には…勿論、デカカイル(笑)


って、上半身裸かよ!おい、俺もかい!!!


「あ、起きたのか?ダメじゃん、ソファーで寝ると、風邪引くぞ。」


…この格好でも、風邪引くわい!
「離せよ、カイル。」

「嫌だ、って言ったら?」
試すように、俺の目を覗き込む、カイルの黒い瞳。


カイルは、笑って俺から離れた。
「今日はありがとな、助けてくれて〜嬉しかった。」


あれ?嫌に聞き分けいいな…って何を言ってんだよ、俺。


ちょっと寂しい気になるなんて…まさかな。

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