《MUMEI》

「貰ってなんかいないぜ俺は血を返してもらっただけだ。

噛まれると吸血鬼になる、それだけはごめんだからな。俺は注射器で自分の血を抜き嬉呂巴に与えていたんだ。出会った頃からな。」


「それよりなんで母さんを殺した!」


「綺嘉覚えているか、嬉呂巴が言ったこと。『人間の血を吸っても良いけど吸血鬼の血は吸ってダメよ』って言ったこと。」


「あぁ。」


「どうして、そんなこと言ったんだろうな。」


「知るかよ!」


綺嘉は愁浪に向かって走って行った。

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