《MUMEI》

ドラミは『入れ替えロープ』の端をスネオの左手に垂らす…。



――…ビビッ…!


すると軽い電気ショックの後、二人の姿は元通りに戻った。



ドラミはロープをポケットにしまいながら、スネオを見下ろし問いかけた。


「アナタは……操られていたのね…?」



「…ヒュゥ……ヒュゥ…」


スネオは何も答えず、傷口から空気が漏れる音が繰り返されるだけだった。



「…ジャイ子ちゃんを誘拐したのは……

…アナタじゃないんでしょ…?」



スネオの首が弱々しく頷いた…。



あの世に逝こうとする者は、自らに架せられた汚名を無意識のうちに晴らそうとするものだ…。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫